日本時代だ自信を持て(6)東京3

下は大東京ですが、いやあ~物凄い集積、これが世界が憧れ、世界一住みやすい都市圏とは、その秘密は何でしょうね。

大東京
東京都心不動産価格は五輪後も上がり続けるのか)より

今日も東京の続きです。

c.繁栄の秘密は鉄道網にあり

首都圏内を縦横無尽に走る利便性の高い鉄道網は同圏民の足として活躍、この車がなくても自由に鉄道で移動できる強みは東京繁栄の要であり、便利で快適な首都圏へと人口はさらに集積するので益々大東京は発展を続けるのである。

逆に、利便性の高い鉄道網がない先進国の巨大都市圏は車が主たる交通機関であるため停滞してしまった。車は広い道路と駐車場が必要であるため巨大都市圏においては非効率な交通機関であり、パリやロンドンでも低い人口集積に留まり、欧米最大のニューヨーク都市圏の人口1800万人が車社会としては限度であり、大東京圏の3700万人には遠く及ばない。

・英国は鉄道、日本は鉄道網を発明

(この項のタイトルは再三取り上げている増田悦佐氏の往年の名著「日本文明世界最強の秘密」2008年、PHP)の言葉である。以後、同書或いは同氏と云う)

19世紀に世界の文明を牽引した鉄道は20世紀に米国で始まったモータリーゼーションで車に主役の座を奪われ、二度と復権することはなかった。ただし日本を除いて。

その日本では明治の初めにイギリスから鉄道を輸入してからその独特の民族性から欧米とは異なる独自の道を歩き、欧米の鉄道より遥かに利便性が高い鉄道網を発明し発達した。

この出来事は鉄道のみならず世界の経済や文明に大きな影響を与えた。即ち、欧米が鉄道を発明し繁榮したが、その後、日本が鉄道網を発明しことで欧米は衰退、その繁榮は日本に移った。ではこの欧米の鉄道と日本の鉄道網とはどう異なるのか。

・欧米は頭端駅、日本は通過駅

頭端式駅と通過式駅右図は頭端式駅と通過式駅をしめす。前者が欧米で用いられる外観重視の駅、後者が日本で主流の実用本位の駅である。

頭端駅
パリのリヨン駅欧米は一部の特権階級が支配する階級制社会で、その彼らは、あの荘厳でまるで宮殿のような鉄道の頭端駅を建設した。この様式が駅の世界標準になった。

頭端駅の一例が右の写真で、パリのリヨン駅(リヨン方面駅)だが、まるで宮殿のようである。下の写真はその内部で、広大なスペースの奥に何本もの行き止りプラットホームがある。

パリのリヨン駅の内部

パリの鉄道右図(同書より)はパリの鉄道の頭端駅配置図ですが、各地から同市へ集る線路が末場に設けられた頭端駅で行き止りである。信じられない不便な構造になっている。

(この構造はロンドンや欧米の鉄道も同じで世界標準である。ただし日本を除いて)

たとえば、列車でロンドンからパリを通ってスイスに向かう場合、北駅で下車、タクシーか地下鉄でリヨン駅へ行き、スイス行列車に乗らねばならない。この不便な頭端駅様式が欧米の都市の発展を阻み、さらに鉄道衰退の一因をなした。

では何故彼らは、このような不便な所に駅を作ったのか。同氏によると、パリ市内の住民達は特権階級であり、周辺から鉄道で野蛮人達が流入するのを恐れ末場に駅を作ったそうである。何処かの国の都市戸籍と農村戸籍の話に似ているではないか。

通過駅
一方日本では明治時代には既に大衆社会であり、上述した欧米の特権階級好みの壮大ではあるが不便な物は作らず、外観は貧弱ながら大衆に便利な通過駅が主流となり、これをネットワークした鉄道網へと進化し、さらに便利になったと同書は述べている。

首都圏は通過駅を用いた鉄道を縦横無尽に敷設、ネットワーク化され、要所に、新宿、渋谷、池袋、等の中核駅を配置する、利便性の高い鉄道網となっている。この中核駅は複数、或いは無数の通過駅の集合体であり、その最大の新宿駅の例を下図に示す。

新宿駅
新宿駅乗り場案内

・欧米の鉄道が衰退した理由

これは既に述べたが、纏めると(これを裏返すと日本の鉄道網の成功理由になる)、
①不便な頭端式駅を採用した。
②部外者の侵入を恐れ市内の末場に駅を配置する不便な構造にしたこと。
③20世紀初頭に始まったモータリーゼーションによって鉄道は車に駆逐された。
④車は広い道路と駐車場が必要で、車社会の欧米では巨大都市圏は生まれにくい。

4つとも欧米における階級社会の影響が顕著である。即ち、①は同エリートが民衆の不便を考慮することなく荘厳な外観を誇る頭端式駅を設計したこと。②も利用者の不便を考慮することなくエリートの都合で末場に駅を配置したこと。③で車は元々階級主義的でエリート好みの交通機関で、反対に大衆性を持つ鉄道はエリート達に嫌われ、徐々に鉄道を排除した車社会へと転換していった。④で例外が欧米最大のニューヨーク都市圏(人口1800万人)で、これが車社会における限界と言われている。

ではこれ等の構造を変更すると如何になるかを次に示す。

アメリカを超大国にのし上がらせたニューヨークの二大ターミナル(同書より)

同書によれば、ニューヨークの二大ターミナル(頭端駅)、グランドセントラル駅とペンシルバニア駅が、お互い接近して都心部にあったことが、同市を巨大都市圏にし、さらに、アメリカをも超大国にのし上がらせたと言う。

即ち、これは疑似通過駅の構造に近くなって、利便性が増したために発展したのであり、ニューヨークは欧米で唯一の巨大都市圏になったが、しかしこれは欧米における例外中の例外にすぎない。

途中ですが、続きます。

(過去記事)
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Author:toroco
愛知県在住、昭和15年生れ、本名:野村宏、愛知工業高校機械科卒、某エネルギー企業入社、万年平社員で定年退職、好きな分野は文明論、世界統治組織に興味を抱き陰謀論にトライ、【制作・研究等での主な参考書籍】馬野周二氏著書、太田龍氏著書、田村珠芳氏著書、ユダヤ・ロスチャイルド世界冷酷支配年表(アンドリュー・ヒッチコック著)、ヤコブ・モルガン氏著書、増田悦佐氏著書、竹内文書関係、エイリアンインタビュー(マチルダ・オードネル・マックエルロイによるインタビューと手記)。Twitter「明日に向かって」

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