激動アジア 北朝鮮の脅威(5)正恩の民政

今から約10年前の飯山一郎氏ブログに「金正恩物語」が連載され人気であった。まあ物語だから全くの御伽話しの可能性も無きにしもあらずだが。

金正恩物語あらすじ
北朝鮮と言う国は旧日本軍の残置諜者達が作った国だ。その子孫の張成沢が正恩を守っている。金正恩は金正日と拉致被害者横田めぐみさんとの間に出来た子供で、母親のめぐみさんも同国高位役職にあり正恩を支えている。

スイス留学から帰ってから正恩は核のスペシャリストに成長しスーツケースに入る小型核爆弾の開発に成功した。これでニューヨークへも秘密裏に持ち運べるので米国への脅迫が可能になった。北朝鮮は将来アジアの大国になると言う。

・・・そして月日が流れ・・・その間日本は苦難の連続、311東北大震災と熊本大地震の両テロに襲われた。米国はオバマからトランプ大頭領に変わった。
・・・そして気づくと、北朝鮮の正恩は大きく変貌を遂げ米国と対峙しようとしている。これはまるで「金正恩物語」のようである。

今日も北朝鮮の脅威の5章の続きです。正恩によって軍事技術は素晴らしく進歩したが、民政は如何だったのだろうか。


(4)正恩の民政

ひょっとすると正恩は政治の天才かも知れない。


ア.路上生活の子を減らした金正恩の力 《父のやり方を変え、農業改革で食糧事情改善》

この項のタイトルは東洋経済の特集記事「北朝鮮、路上生活の子を減らした金正恩の力」から借用した。従って、以下は同記事の要約である。

コッチェビ2012年正恩が最高指導者に就任してからチャンマダン(北朝鮮の闇市場)に居る貧困大国北朝鮮名物のコッチェビ(北朝鮮で孤児となった浮浪児)が減少し現在は殆んど見かけないという。この背景には北朝鮮の食糧事情改善があり、これを達成したのは金正恩の政治力であると言う。(右の写真はコッチェビ)

北朝鮮は元々食糧を自給自足出来る国であったが、金日成時代の1980年に次期指導者の金正日がやった協同農場の国営化が失敗であった。これで農民が労働意欲を失い食糧生産力が大幅に低下し、北朝鮮は貧困・飢餓大国へ転落していった。1980年代半ばから食糧難が広がりコッチェビが続出し、群れをなして街を徘徊した。彼らの生活の場は主にチャンマダンであった。

2012年金正恩政権が始まった時、正恩は一般住民に向けた演説で「二度と住民がベルトを締め上げることがないように(やせ細らないように)する」と発言、これで市場も変わり始めた。

まず正恩は、軍部隊の農地を拡大する一方、住民を当てにするなと厳命し、軍は農業を行い食糧自給せよと言った。また、協同農場の生産性向上のため、国有化を廃止し1980年以前の状態に戻した。

正恩が政権を握って5年が経過、食糧事情が改善し、北朝鮮住民はこのように言う。「今トウモロコシご飯を食べる人がどこにいますか」と。市場に行けば穀物の種類を選んで食べることができる。「国が外部からのリスクをなくすことに注力すれば、北朝鮮住民は自主的に生活できる」とまで言うようになったのだ。


イ.正恩の年頭演説を読む

正恩は演説が得意である。彼の考えを知るにはその年頭演説を読むに限る。下に「2017年正恩年頭演説動画」を示す。

動画の中で正恩が言う主体革命やチュチュ思想などは理解できないので読み飛ばし、軍律や軍関係なども関心がないので飛ばして、民政や産業に注目して同演説を抜粋する。即ち同動画に日本語訳と写真が掲載されているが、両方を抜き出して見る。特に写真は同国のショーウインドウでもある。

北朝鮮「新年の辞 金正恩 2017年1月1日」

(以下の黄色いボックス部分は動画の字幕である)

我々は、主体革命史にこれまでなかった偉大な繁栄の新たな歴史を創造しながら、日々を激動的な闘争の日々として輝かせた2016年を送り、新年、2017年を迎えました。
(中略)
私は、党と思想も意も意志も一つにし、喜びと痛みも共に分かち合い、生死の運命を同じにしながら、歴史上、前例のない万難試練を笑いながら闘い抜いてきた全ての朝鮮人民に最も荘厳な気持ちで熱い挨拶を送り、希望に満ちた新年の栄光と祝福を謹んで差し上げます。
「・・・喜びと痛みも共に分かち合い、生死の運命を同じにしながら・・・」と彼の意気込みが伝わる。何処かの国の為政者に聞かせたい言葉だ。
   3:03
昨年、主体朝鮮の国防強化において画期的転換が達成され、我が祖国が、いかなる強敵も手を出せない東方の核強国、軍事強国として台頭しました。
これは今まで述べたことだ。
   5:15
金日-金正日労働階級と全ての英雄的な闘争により、党が立てた70日戦闘と200日戦闘の膨大な目標が輝かしく遂行され、国の経済発展における新たな突破口が切り開かれました。
北鮮 車両工場 北鮮 工場クレーン    5:28
我々の優秀で才能がある科学者、技術者は、地球観測衛星「光明星-4」号を成功裏に発射したのに続けて、新型の静止衛星運搬ロケット用出力エンジン地上噴出実験に成功することで、宇宙征服へ向かう広い道を作りました。
「地球観測衛星を成功裏に発射した」と微妙な表現で、衛星打ち上げ成功とは言っていないので、?だ。それにしても、ロケットエンジン地上噴出実験が宇宙征服へ向かうものとは知らなかった。 北鮮 衛星監視室 北鮮 衛星発射
   5:46
我々式の無人化された手本となる生産体系を確立し、農業生産において王手となり得る多収穫品種を育成したのを始めとし、国の経済発展と人民生活向上において重要な意義を持つ誇らしい科学技術的成果を立て続けに挙げました。
北鮮 無人化生産工場 北鮮 田園
   6:02
電力と石炭、金属、化学、建材工業と鉄道運輸を始めとした人民経済の重要部門において、生産と輸送戦闘目標を遂行し、自立経済の潜在力を誇示して、社会主義経済国建設を力強く進めました。
北鮮 工場 北鮮 工場制御室
  途中ですが続きます。

(過去記事)
激動アジア 北朝鮮の脅威 目次

スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

東アジア情勢

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

プロフィール

toroco

Author:toroco
奴隷と戦争の野蛮で下らない西洋文明は終わりだ。新しい日本時代に向けて発言して行きたい。趣味は読書と盆踊り、愛知県在住、男性、Twitter(宙啐toroco)運営開始。