三浦九段の不正疑惑と日本人の劣化

私は将棋ファンなので今日は将棋界の話題です。A級棋士の三浦九段が10月12日に将棋連盟から今年12月一杯迄の棋戦出場停止処分を受けた。原因は同棋士による将棋ソフトのカンニング疑惑だ。このため同棋士は10月16日から始まるビッグタイトル竜王の挑戦者に決まっていたが挑戦権を剥奪され、下位の棋士が挑戦することになった。

たかが将棋であるが、このニュースは日本中に衝撃を与え、私も2chに齧り付いて徹夜で見ていたが、寂れていた2chも突然何年ぶりの復活ではないかと思わせる、久し振りのお祭り騒ぎであった。この背景には将棋ソフトが急速に強くなりプロ棋士を追い越したことにある。最早スマホで走るソフト(最上級のもの)でさえもトップ棋士でも勝てないレベルにあるらしい。ソフトが弱ければこんな問題は起きない。

三浦九段は42才の新婚(嫁さんは20代半ば)で羨ましい限りだが、性格はYouTubeで見る限りは朴訥そうで世の中を上手に渡るタイプには見えない。これは下のYouTube動画を見れば納得である。

【将棋】竜王戦挑戦者に決定した三浦弘行九段が最近好調の理由を語る


彼は順位戦はA級、竜王戦は1組、今は無冠ながら昨年は早指し将棋の日本シリーズで優勝していて、棋力はトップ棋士十数人の中に入る実力派である。下のYouTube動画は10月3日に行われたA級順位戦で渡辺竜王と対戦したもので疑惑を代表する一局であるといわれている。渡辺竜王は棋界ナンバー2の実力者であることもあって一部の隙もない完璧で美しい棋譜であり、もし将棋ソフトが絡んでいなければ空前絶後の名局である。いや、ソフトと高段者で作り上げた名局かもしれない。

将棋 ▲三浦弘行九段 vs △渡辺明竜王 第75期順位戦


私の興味は、このような彼が棋界の禁じ手であるソフトカンニングに何故走ったかということである(まだ疑惑の段階であり無実である可能性も残ってはいるが)。以下に彼がソフトカンニングを犯したと仮定し、その原因を探ってゆく。


1.将棋界と将棋ソフトの現況

本論に入る前に将棋界と将棋ソフトの現況について触れたい。1990年代に羽生さんが将棋ソフトがプロ棋士に追いつくのは2015年であると予測していた。そして今回の事件でプロ棋士が将棋ソフトに敵わないことが証明されたので、彼の予測はピッタリと当たっている。

さらに同ソフトがまだ未発達時の2007年に渡辺竜王が将棋ソフト「ボナンザ」と対戦していて、当時すら同竜王は強いとの感想を述べている。

大和証券杯特別対局ボナンザ戦。その2(当日編)


2.何故ソフトカンニングに走ったのか

地位も名誉も嫁さんも持つ彼が何故こんな危ない橋を渡ったのか不思議であったが、その手掛かりを私は2chで見つけた。以下のコメントである。他にこのようなコメントは皆無でこれが唯一無二である。

664 :名無し名人 2016/10/13(木) 10:17:04.42 ID:RGut4VIg
三浦だけが怪物GPSと戦わされてボコボコにされたんだぞ。
羽生や森内、渡辺もそのあとに続くべきだったのにこいつら逃げ回っただろw
こういうのが三浦先生を追い込んだ可能性もあるわな。

コメントにあるように2013年第1回電王戦(棋士5人とコンピューターソフト5種の団体戦)において三浦九段は大将としてモンスターソフトGPSと対戦し為す術なく完敗を喫した。公式戦で初めてコンピューターに敗れたA級棋士としてのショックは大きく、これが引き金となり犯行へと成長していったのだろう。

以下はその時の詳細記事です。

「人間対コンピュータ将棋」頂上決戦の真実【前編】三浦八段が漏らした本音
「人間対コンピュータ将棋」頂上決戦の真実【後編】三浦八段はなぜ敗れたのか

彼は敗戦で徹底的なソフト研究を誓ったはずである。それから将棋界への不満である。コンピューターとの優劣を争う電王戦であれば本来最強棋士、即ち羽生、森内、渡辺、等が選手であるべきにも関わらず、将棋連盟の都合(羽生等が負けるとダメージが大きすぎる)で俺のような中途半端な者が選ばれたという不満から、将棋界への恨みや復讐の感情が生まれた。そして対戦してから早3年が過ぎ、カンニング疑惑として姿を現したのだろう。

恨みや復讐の感情は人間の業とも言える根本的なもので、これは毎年上演される忠臣蔵を見れば理解できる。そしてこの感情は容易に人間をコントロールするので犯罪をも助長しやすい。


3.疑惑の今後

10月18日付けで三浦九段が各報道機関を通じて自分は潔白であるという声明文が発表されたので、今後の展開を見守りたい。

三浦九段がソフト使用疑惑否定 反論文書全文


4.まとめ(日本人の劣化)

将棋界は現実世界ほど堕落はしていないであろうが、しかし今度の疑惑騒動から、トップに立つ者の自覚のなさや責任の回避が見えてくる。

将棋ソフトと将棋界が雌雄を決しようする時、棋士側は負けるのが怖いので、即ち本当の実力が世間に知られるのが恐ろしいので、本来は実力者の横綱大関で戦うべきところを、小結、前頭を出場させお茶を濁すことを繰り返していたら、とうとう今回の三浦九段疑惑事件が起きて、実は棋士はもう将棋ソフトに敵わないことがバレてしまったのである。

という事は今回の事件の主役である三浦九段は実は被害者であり、責任の大半は棋界の横綱や大関、そして将棋連盟の幹部達にあるのではななかろうか。

責任を放棄し、金だけ、地位だけ、自分だけのトップたち。これが我が日本の劣化した悲しい姿である。特に政治の世界が顕著で政治家=売国奴とも言える情けない有様である。その他、官界、企業、大学でも同様であろう。

日本人は昔から劣化していたのではない。私はこのブログで311時の原子力委員会のハチャメチャ記者会見を見て「東大が国を潰した」という記事を書いた。ところが今から40年以上前の当時の東大出上司達(学徒動員前後世代)は超優秀であり周りの信頼も厚く尊敬されていた。、

歴史は繰り返すと言うが、山岡荘八の小説太平洋戦争を読むと、当時の超エリート即ち陸海軍士官学校卒達が、まさに今の東大卒エリートと同じでクズだったのだ。彼等は士官学校出でありながら戦争を知らず、己も敵も知らず、現場を知らず、頭でっかちの独善的な作戦指導により、多大の犠牲を繰り返して終戦を迎えたのが太平洋戦争である。

とにかく東大は廃止すべきである。百害あって一利なし。ついでに文科系は勿論、体育系および芸大も不要である。これらは市井の人達で充分足りうると思う。

以上

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奴隷と戦争の野蛮で下らない西洋文明は終わりだ。新しい日本時代に向けて発言して行きたい。趣味は読書と盆踊り、愛知県在住、男性、Twitter(宙啐toroco)運営開始。