馬野周二氏のアメリカ素描(9)暗黒の支配者(イルミナティを知れば歴史のからくりが解ける)2

E・M・ジョセフソン著、馬野周二監訳「ロックフェラーがアメリカ経済をダメにした」(1989)から0章「暗黒の支配者」の続き(2回目)です。



‶民主主義″アメリカの実体は支配家系による独裁国家だった


戦後日本人のナイーブに信じ込んでいる‶民主主義″アメリカの実体は、少数の支配家系による強固な独裁に近いことは、ジョセフィン博士が他の著書で克明に立証している。


今日まで四十一代に及ぶ大統領の大部分が血統上つながっているようだ。これが東部エスタブリッシュメントだが、アメリカ国土の中西部、西部が開拓されるにつれて、‶彼ら″に関係のないものがホワイトハウスの主人になる例が出てきた。だが、これら‶他所者(よそもの)大統領″は、今日でも人脈・金脈・情報脈を握られて、独自に自由な活動はできないようにコントロールされている。


たとえば、ニクソンとかレーガンは西部、カーターは南部の出身者であるが、これらの大統領は政治情勢を一時糊塗するために、表に飾られたので、現実の政治では‶彼ら″によって与えられた筋書きに沿わざるをえない仕組みになっている。


‶彼ら″の利益に反することをしようとすると、いろいろな障害が現れてきて、最後には生命までかかわることになる。リンカーン以来、四十一代の大統領のうち、暗殺されたものだけでも六名を数える。また、‶彼ら″の支持を失い、妨害を受けて次期選挙に敗北を余儀なくされる場合もある。


ニクソンは不名誉な辞職をしいられた。ケネディの暗殺事件は今も闇の中だが、‶彼ら″によるものとする人たちは少なくない。


カーターはナイーブな民主主義者だが、‶彼ら″によって策されたベトナム戦争が米国民にいささか暴露した、アメリカ支配構造に対する民衆の開眼によって大統領に当選することができた。しかし特別補佐官ブレジンスキーなど‶彼ら″の子飼いに取り囲まれ、自分の思うことができないままに一期で終ってしまったのである。


当時の民衆感情から、カーターを政治的にせよ暗殺できなかったのであろう。だが、カーターはいうことをきかない各省長官に取り巻かれ、一度いっせいにそれらを首切ったことすらもあるが、しかししょせんは籠の中の鳥だったのだ。


カーター時代の高金利、猛インフレはおそらく、カーターごときナイーブな民主主義者では経済は混乱するぞという見せしめのために、‶彼ら″によって作りだされたものだろう。現にフーバーを追い出すために、そしてルーズベルトを大統領にするために1930年代の大恐慌が、‶彼ら″によって起こされたと考えられている。


レーガンが二期を安全に務めおおせえたのは、彼の実行した政策、とくに経済政策が、‶彼ら″に嘉納されたからである。猛インフレ、高金利のカーター時代からレーガンの黄金の八十年代に移ることができたのも、すべて‶彼ら″の匙加減によるものであろう。


‶彼ら″には米国経済、ひいては世界経済を動かす現実の力があるとみてよい。世界経済変動は、おおむね‶彼ら″によって策されてきたとみてよいのだ。‶彼ら″の傀儡であったフランクリン・ルーズベルト大統領は、その政治生活の総括として、「政治・経済上のことについては、偶然に起こることは一つもない。偶然に起こったように見えても、それはそうなるように図られていたのだと結論づけてもよい」といっていた。



イルミナティとは何か


さて、本書の中で、ジョセフソン博士はロックフェラーの行動の中に潜む思惑について言及し、それをイルミナティであると述べている。


このイルミナティというものについてここで若干ふれておこう。私はすでに数年前から各種著作にこれを取り上げてきているのでそれらを参照されるとよいのだが、フリーメーソンとかユダヤとか、世間でよく書かれてきた秘密集団と異なり、日本の読者の耳にはきわめて新しく、今なお知られているところが少ない。現にこの名前を日本に実質的に紹介したのは私が最初である。


私自身も、この歴史的にもきわめて深い意味を持つ事象について調べ始めたのは最近のことであって、このものを十分に承知しているわけではない。のみならず世界的にも研究が少なく、しかも深くその本質をえぐったものは見受けられない。したがってこのものの正体は、なおはなはだ漠然としかわかっていないといってよい。にもかかわらず、世界の政治的、文化的そして文明全体を動かす現実の秘密力としてこのものが実在することを否定するのは、ほとんど困難であるとみられている。


イルミナティ秘密結社は1776年、アダム・ワイスハウプトというユダヤ系のイエズス会士が、南ドイツのインゴルシュタットで創始したことになっている。


この秘密結社は、その思惑があまりにも過激であるために、ときのババリア国王から禁圧され、ワイスハウプト自身はゴータという街に放逐されてしまった。


そのときババリア政府が押収した文書によれば、各王国政府を転覆し、自分たちの秘密結社が世界を支配するという計画書があった。


さらにその後の研究によると、この結社は秘密裏に生き残り、アメリカの独立やフランス革命などに決定的役割を果たし、その秘密力は世界(国際)主義、共産主義などをも生み出し、マルクスなどの思想家に影響を与え、ヨーロッパ王制を転覆させるのに力をふるい、第一次世界大戦の勃発にも隠密裏に影響を与えたとされている。


そして私の調べたところによれば、これらのいわれている陰謀はおおむね事実であって、近代世界を大きく揺るがした政治的な動きの背景には、イルミナティの秘密力が介在していたことは争えない事実である。


元来、このイルミナティは、知の宗教ともいうべきもので、いってみれば人間性の本然に由来する。事実、イルミナティは、‶ピラミッドの中の目″をシンボルとし、すでにエジプト文明に遡ることを示している。おそらくはエジプト文明よりもさらに古く遡る文明の源流から流れ出たものであろう。形態的には、物質・金銭を神として拝する‶一種の宗教″として今日まで引き続いているものと思われる。


言い換えれば、イルミナティは金銭、物質そして知力を崇拝する秘儀を中心とする秘密結社として、今日ただ今まで継続してきたのだ。


その見方からすれば、今日の西洋文明は、キリスト教とイルミナティによって形づくられた神と悪魔(人間)の合体といってよいだろう。モルガン、ロックフェラーなどはイルミナティ教の悪魔的秘密祭司であるとみられるのではないだろうか。


次回に続きます。

☆☆☆


馬野イルミナティ論への感想


後半のイルミナティの一節は、歴史家馬野周二氏ならではの世界史的観点の素晴らしいイルミナティ論ですが、本ブログの過去記事「馬野周二氏のアメリカ素描(6)イルミナティに食い尽くされるアメリカ」において私は「超大国アメリカがたった一つのユダヤ人秘密組織イルミナティによって滅ぼされつつあるのは信じられない」と述べたが、イルミナティが同氏のいうように西洋文明そのものであれば、これが、超大国アメリカを滅ぼそうが、世界制覇しようが、別に驚くべきことでもなんでもない。



太田龍氏による秘密結社の起源


ではなぜ秘密結社の形をとるのかということですが、これも歴史的な背景があります。太田龍氏は著書「ユダヤ問題入門」(1994年)で次のように述べている。


バビロン捕囚期の、パリサイ派の(恐らくは、二、三人、或いは数人のユダヤ宗教指導者たちによる)秘密結社こそ、今日のユダヤ地下世界政府(秘密の世界帝国)の起点であったのではなかろうか。この芽が、二千五百年の時間をかけて、成長し、全地球を撹乱する存在と化したのではなかろうか。


パリサイ派が、旧来のモーゼ教に対して加えた変更の主眼は、モーゼの神(エホバ)が万国民の上に王になる(旧来のモーゼ教)、というのでなく、物質的にユダヤ人が全世界の覇権を握る(パリサイ派)、という風に解釈したところにある。


待望せられるメシアは、イスラエル民族を世界の覇王とし、自分の戦車の車輪の下に万国民を蹂躙せんとする偉大な王者である、と解釈されることになる。


パリサイ派は、それ故、エホバ神への信仰を、一文の値打ちもないとして放棄したのである。しかし、彼らは、戦術的に、この本音を、ユダヤ民族同胞に対して隠蔽することにした。彼らは、民族の同胞を欺瞞することから始めたのである。


うわべでは、なお、エホバの神を崇拝しているように見せかけながら、きわめて巧みに、一滴一滴と、ユダヤ同胞の中に、パリサイ派の新教義を注入して行ったのだ。人々の顔色を見ながら、この新教義の色に染まりそうな分子を徐々に秘密結社の中に引き入れて仲間とし、それに反発する気概を示すものは要注意、要警戒分子としてマークし、次第に孤立化させ、終極的には排除してゆく。


このパリサイ派結社の秘密は厳重に防護されたのであろう。その後の五百年の間に、彼らパリサイはユダヤ民族のサンヘドリン(最高宗教評議会)を掌握し、それを通じてユダヤ人の宗教をパリサイ派教に誘導し続けたのである。


本日は以上です。

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Author:toroco
奴隷と戦争の野蛮で下らない西洋文明は終わりだ。新しい日本時代に向けて発言して行きたい。趣味は読書と盆踊り、愛知県在住、男性、Twitter(宙啐toroco)運営開始。